いわゆる虚証と呼ばれる病態であり、典型的な漢方の適応です。
現代医薬品の開発が進んできた分野ですが、特に治りにくい場合は、基本的な体力を付けていくことを目標に置いて、漢方薬や生薬を服用していきます。
特に、生まれつきの体力が少ないと考えられる場合は、症状が改善したように見えても、悪化することも少なくありません。
また服用の始めは、効いているのかどうかが判断しにくいことがあります。このような場合でも、気長に服用を続けていくことによって、しだいに安定してきます。
また、日頃の生活に注意することも大切です。
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便通は、日々の生活の状況によって、大きく影響を受けます。ですから、誰でも便通が良かったり、悪かったりすることを経験します。
ただ、1週間に1回などと極端な場合は、改善する必要があります。
また、何となく体調がすぐれないなどの原因となっていることがあります。
便通をつけるだけであれば、いわゆる下剤を使えばいいわけですが、虚証といって、基本となる体力が低下している場合は、虚証の治療を行うことによって改善していきます。
比較的早く、便秘が軽快した時であっても、体力がつくまでは、服用を続けることが大切です。
体力がある場合は、便通の改善を図ると共に、気血水の流れを整えます。
なお、大腸がんなどの、重大な疾患が潜んでないとも限らないため、現代医学による検査が、まず必要であることは言うまでもありません。
慢性に経過している皮膚疾患では、気血水の流れが大きく欝帯しています。特に、患部では著明な気滞や血(おけつ)、水滞が潜在しているものと考えて、強力に気血水の流れを整えていきます。
また、虚証のケースでは、体のより内側からの漢方治療が必要となってきます。併行して、皮膚科的な治療も欠かせません。
皮膚疾患の場合は、掻き壊すことが多く、治療効果がはっきりしないこともあります。
症状がひどい場合は、漢方薬によって、体調を整えながら、体力をつけることを目標に置くことが大切です。皮膚症状もさることながら、全身の状況の変化に注目しなければ、治療効果があがっていきません。
体力の有無に関わらず、日常生活で絶えず起き得る症状です。
漢方診療の立場からは、気血水の流れに欝帯があると判断して、これらの流れが改善されるような生薬や漢方薬を処方します。
最近、特に疲れやすくなったという場合は、基本的な体力の低下があると考えられ、虚証に準じた治療が必要となってきます。
気血水のうち、特に血の流れが滞っており、これらの流れを改善する治療を行います。また冷え性やむくみがある場合は、水にも異常が発生していると考えて、血と水を同時に治療します。
また、このような場合でも、虚証であれば、虚証に対する治療を行います。
病院などの検査ではっきりした診断が付かず、このような病名がつくことがあります。現代医学的には正しい病名であっても、現代医学的な治療がうまくいかないときがあります。
漢方医学的には、基本的な体力が低下している状態です。体質改善を目標にして、漢方治療を行うことによって、症状が軽減する場合が少なくありません。
ドライアイといえばパソコンを思い浮かべますが、長時間パソコン作業に従事すれば、ドライアイ以外にも、いろいろな症状がでてきます。
前項のような、肩こり、不眠、疲労等の他、背部痛、肌あれ、便秘など、漢方医学的に見れば、陰陽のバランスが崩れかけた時の症状が出て来ます。気と血が大きく滞った状態です。したがって、気血の流れを改善する漢方薬や生薬を処方します。
また、何時間もパソコンに向かって集中していると、しまいには頭が硬直したように感じたり、立ち上がった時に、足腰が頼りなく感じたり、全身のパワーがダウンしたような感覚におちいることがあります。
このような状況が長期に及ぶと、特に体力のない人では、疲労感が強くなったり、疲れからの回復が遅かったり、しだいに体力が低下してきたのではないかと感じるようになります。
ストレス程ではないにしても、長時間の頭脳労働は基本的な体力を失う原因の一つです。