詳しい目次を掲載します。 古代漢方医学入門 - 人体の自然な仕組み - 漢方とは漢方薬のことではなく、本来漢方医学のことを指す。 医学として成立するに当たり、人体自体が解明されなければならない。実際に解剖も行われたが、人体そのものを探求するに当たって、『陰陽五行と気』という、当時の自然観がその前提となった。 従って人体の仕組みも、『陰陽五行と気』によって理解される。 中医学では、その伝統に基づき、『陰陽五行と気』の理論によって、人体を理解し、病状を把握し、診断と治療が行われる。これに対して、日本の漢方医学では、これらの古代理論が了解不能として、江戸時代に捨て去られてしまった。この為に、現在では、現代科学的な研究は盛んであるが、漢方薬の効能のみが追求されるという、印象を与えかねない。また医学理論そのものが、その対象として、深く探求されることは少ない。 従ってその医学理論の前提となる、『陰陽五行と気』が、人体において、どのような実態を有する理論であったかについて論じられることは、極めて稀である。 陰陽五行のうち、五行は肝心脾肺腎という、明らかな指定がある。他方、陰陽については、人体の実質の何をもって陰陽とするかについて、明確に語られているとは言い難い。 本書では、古代医学上、人体の仕組みをどのように捉えていたか、特に陰陽を中心に、現代的な視点から論じた。「陰陽五行気血水」を人体の体質における基本システムとして把握し、陰陽五行気血水システムを活性化し、強化して体質を改善する方法を示す。その応用として、虚証と呼ばれる病態を中心に、保険漢方エキス方剤の使い方を詳説した。 −目次− 虚弱典型例 閉じる |